モデルナ社開発・ロビ社製造のワクチンにおける異物(金属片)混入について

動向のまとめ

随時追記します

概要

モデルナ(アメリカ)がラボラトリオス・ファルマセウティコス・ロビ(スペイン)に委託して製造された, モデルナ社が開発した新型コロナウイルスのmRNAワクチンにおいて, 以下のロットの一部のバイアルに金属片が混入されたまま出荷され,武田薬品工業(日本)がそれを購入し供給を便宜した… と見込まれている.

  • 3004667

また以下は異物混入が公式に確認されていないものの,同一時期の同一ラインで製造されたロットである.

  • 3004734
  • 3004956

これら3ロットの約163万回分について,接種が進行中の段階で中止となり,各接種会場において回収が始まったものの, 接種済分の詳細については把握されていない. さらに接種スケジュールの遅延も発生し,同ワクチンのまま代替ロットを用いながらの接種が行われている.
また該当ロットは全て日本にのみ輸出されており,他国における影響は確認されていない.

初動

上記ロットに対応する接種日は地方自治体によって異なるが, 最速は愛知県の大規模接種会場の藤田医科大学の8月4日(水)以降だとみられる. (他に最速接種の情報があれば求む)
www.pref.aichi.jp 愛知県へのロット納入は8月2日(月)週分とされており,全国的に見てもこの日付が最速の基準ではないだろうか.
その上で8月13日(金)にはすでに埼玉県において異物混入を確認したという申告があったほか, 厚生労働省は8月26日(木)の報道の場において, 8月16日(月)以降で確認された異物の混入について認知しており, またその多くが強磁性を持つ粒子状の金属であると見ている,といった旨について発表している. www.nhk.or.jp 認知された異物混入は,愛知県・茨城県岐阜県・埼玉県・東京都,にある8つの大規模接種会場で起きたとされる.

武田薬品工業の動き

接種会場からの連絡を受け,上記のロットを特定した上で8月25日(水)に厚労省に連絡したのち, 翌8月26日(木)には記事公表を行なった.
www.takeda.com さらに8月27日(金)には今後の調査の方針に関しての記事公表を行なった.

以下引用

現時点では、これらの死亡事例とモデルナ社製ワクチン接種の因果関係は確認されていませんが、今後、因果関係の有無に関する正式な調査を実施していくことが重要と考えます。
国内の供給を担う武田薬品と、ワクチンの製造元であるモデルナ社は、厚生労働省と協力しながら、両死亡事例について調査を行ってまいります。調査は、緊急性および透明性をもって誠実に実施し、両社は、新たな情報が得られた際には適時にお知らせしてまいります。
武田薬品は、特定のロットについて未使用のバイアル内に異物があるという複数の接種会場からの報告を受け、厚生労働省と連携し、異物混入の報告のあった当該ロットのほか、厚生労働省の判断に従い、同じ時期に同じ製造ラインで製造された2ロットを疑いのあるロットとして、計3ロットの使用見合わせを8月26日に決定しました。
武田薬品は直ちにモデルナ社およびモデルナ社が契約する欧州の製造会社に異物の緊急調査を依頼しました。わたしたちは、バイアル(ワクチンが入った小瓶)の中の粒子状異物の種類や性質を示す非公式の報告を認識しています。しかし、これらの報告は確定情報ではなく、粒子の正確な性質を決定する前に、正式な調査結果を得て確認することが重要と考えます。現在、モデルナ社による調査が継続中であり、結果がわかり次第、両社は速やかな情報の開示に努めます。モデルナ社は、分析のため適切な検査機関に検体を送付しており、検査結果の速報は来週前半に判明する予定です。

www.takeda.com

まとめると,

  • 対象ロットの接種中止は武田が厚労省の判断に沿う形となった
    • その時点で同一時期・同一ラインのロットの接種を中止した
  • 接種中止対象ロットの接種で死亡した2名に関する調査は,武田・厚労省・モデルナの3者で行う
  • 異物混入に関する緊急調査はモデルナおよびロビに依頼した
    • 異物が粒子状の金属片であることはあくまで非公式報道であって確定情報ではない
      • 厚労省の一部の人間の戯言といった扱い?
    • モデルナ社は検体を然るべき調査機関に送った
      • 然るべき調査機関とは?米国企業のモデルナならFDAに頼むか?それとも日本で使ったんだからPMDAか?工場があるのはスペインだからEUのEMAになるのか?
      • これどうもEMAくさいんだよなぁ,ロビに命令を出しているのがEMAらしいし,つまり「元締め企業が下請け企業の製品を下請け企業の所在地の管轄組織に送った」という解釈になる
    • 結果の速報は(8月27日(金)から見て)来週の前半に判明する
      • つまり8月30日(月)から9月2日(木)まで,ということになる

厚生労働省の動き

8月25日(水)に武田薬品工業の報告を受け,8月26日(木)には接種中止を決断し会見発表と記事公表を行なったほか, 8月27日(金)以降で代替となるワクチンの発送を開始した.
www.mhlw.go.jp

モデルナの動き

ワクチンの(日本を含む)対外輸出分の製造の最終加工と瓶詰めをロビ社に下請けさせていた.
前述の推測によれば異物混入の問題についてはEMAに検体を送っており,また2名死亡事案については厚労省・武田と連携して調査を行う予定.

ロビの動き

問題の発覚後も,前述の通りEMAの判断によって工場の稼働が続いている.
というよりも,接種中止対象ロットの生産終了後に大規模メンテナンスを行なっため,それ以降のロットは全て問題がない,というような判断が下された…らしい.
news.yahoo.co.jp

実際,今まではスイスのロンザ社からワクチン原液を輸入し,ロビ社がマドリードにある工場で最終加工と瓶詰めを行い,海外に向けて輸出する…という契約を取っていたが,2021年のQ3よりグラナダにある工場でワクチン原液の製造を開始する…という契約を取り付け,マドリードにある工場およびフランスにあるレシファーム社(これはスイス企業)の工場で最終加工と瓶詰めが行われるようになる…なんだこれは,たまげたなぁ…これは複雑ですね,間違いない…
jp.reuters.com

つまり異物混入ロットは時期的に見れば「スイスのロンザ社が製造したワクチン原液を」「ロビ社が最終段階の加工と瓶詰めを行なった」産物であり,金属片が入るのは後者の段階だと考えられるため,ロビ社のマドリード工場の製造ラインを検査する,という論理展開が得られる,これは間違いなく正しいだろう.

安全性に関する初期報道

武田による補足事項

以下引用

  • 既に接種された方も接種済証のロット番号にて接種ワクチンを確認できます。本ワクチンを接種した後、普段と変わったことがあった場合には、医師に相談してください。
  • 使用見合わせによる代替品の供給については、厚生労働省と連携して対応することとしており、ワクチン接種への影響を最小限にするよう努めてまいります。
  • 使用の見合わせに伴う接種間隔の延長について、接種できる間隔の上限が定められているわけではありません。標準の接種間隔である4週間を超えても、2回目の接種をお受け頂くことが可能です。接種を1回目から改めて行う必要はありませんので、できるだけ速やかに、2回目の接種を受けていただくようお願いいたします。

要するに,

  • 何かあったら医者に相談してくれ
  • 間隔4週間を超えても2回目の接種は受けてくれ

厚労省によるQ&A

以下引用

Q.対象ロットのワクチンを打ってしまいました。大丈夫でしょうか。(8/27掲載)
A.対象ロットのワクチンについて、使用前に目視で異物が確認されたものは、接種されていません。(ワクチン接種の準備の段階で、医療従事者がバイアル内の異物の確認をしています。)

 発見された異物については製造過程でワクチンをバイアルに小分けする際に混入した可能性が高く、同一ロットのワクチンであっても、異物が確認されていないものの接種については健康影響はないと考えられます。 また、仮に、バイアル中の微細な異物が人体に投与された場合でも、以下の点から、重大な問題を引き起こすリスクは極めて低いと考えられます。

  1. ワクチンは、無菌状態で製造・小分けされるため、無菌性に影響はないと考えられること
  2. 筋肉内注射であるため、血管閉塞を引き起こすリスクはないこと
  3. 現時点では異物混入を原因とした健康被害は報告されていないこと

また、異物がワクチンの成分に影響を及ぼす可能性は低いため、ワクチンの有効性についても、特に影響はないと考えられています。

Q.対象ロットのワクチンを接種して亡くなった方がいると聞きましたが、異物の混入が原因ですか。(8/28掲載)
A.ロット3004734(未使用の状態での異物混入は報告されていないものの、同じ時期に同じ施設で製造されたことにより使用を見合わせているロット)の接種後の死亡例が2例報告されており、透明性の向上等の観点から公表しています。偶発的な事例が重なった可能性もあり、現時点ではワクチン接種との関係は不明です。また、現時点で、異物の混入が原因であることを示すような情報はありません。

 症例の死因などに関する情報や、混入した異物の内容等について情報収集を行い、今後、審議会で評価・検討を行っていきます。
参考:新型コロナワクチン(異物混入の報告はないものの使用を見合わせたロット)接種後の死亡事例の報告について(2021年8月28日報道発表資料)

Q.武田/モデルナ社のワクチンを接種しても大丈夫ですか。(8/28掲載)
A.武田/モデルナ社のワクチンの接種開始以後、国内外の情報収集を行い、専門家の審議会で安全性について頻繁に審議を行っています。これまでのところ安全性に重大な懸念は認められないと評価されています。

 現在、異物の混入の報告されたロットと、混入のリスクが否定できない他の2つのロットについて、使用を見合わせ、原因の究明等を行っていますが、その他のロットのワクチンを用いて、引き続き武田/モデルナ社のワクチンを接種していただくことができます。諸外国においても、ワクチン接種が継続されています。

Q.もっと早く使用を見合わせた方がよかったのではないでしょうか。(8/28掲載)
A.8月25日に、武田薬品工業から、全国8か所の接種会場において、同じロットで異物が混入していると疑われるバイアルが39本確認されたとの報告を受けました。直ちに対応を検討し、異物の混入の報告されたロットと、混入のリスクが否定できない他の2つのロットについて、26日未明に、使用を見合わせることを発表しました。

 なお、通常から、頻度は低いものの、ゴム栓のかけらなど、散発的に異物の混入が報告される事例があることから、そうした場合にはメーカーに連絡し、個別に回収などを行っています。今回は、同一のロットに、異物の混入した事例が多数確認されたと報告があったことから、その時点で、使用を見合わせるとの判断を行ったものです。

Q.今後のワクチン接種に遅れが生じないでしょうか。(8/27掲載)
A.使用見合わせによる代替品の供給については、武田薬品工業と連携して対応することとしており、ワクチン接種への影響を最小限にするよう努めていきます。
Q.対象ロットのワクチンについて、代替品はいつ届きますか。(8/27掲載)
A.接種を見合わせた会場への代替のワクチンは、確保されています。代替品の希望の確認と、配送予定の見通しについては、接種会場の連絡先にメールでご連絡を差し上げています。武田薬品工業及び配送を担当する業者と調整し、近日中に配送する予定です。

要するに,

異物混入に対する迅速調査の結果速報

武田薬品工業によるリリース

www.takeda.com

調査主体組織

厚生労働省と連携をとりながら、ワクチンの製造元であるモデルナ社およびモデルナ社の欧州における委託生産拠点であるスペインのROVI Pharma Industrial Services, S.A.(以下、「ROVI社」)と武田薬品は、迅速に徹底した調査を実施しました。調査には次の内容が含まれます。

調査内容

  • 粒子状異物の混入理由および実施された是正措置および再発防止策

  • ロット番号3004667のバイアル内から得られた粒子状物質の性質の評価

  • 特定された粒子状物質に健康上または安全性上のリスクがあるかを判断するための関連する医学的安全評価

依頼組織

  • 独立調査機関

  • …だからマジで何の組織なんだコレ,それくらいは明言してくれ頼むから
    • つーか本当にEMAなのかね,私は勝手にそう思ってるけどお前らどう?

異物に対する初期評価

物質特定の結果

  • 316ステンレススチール
    • 316ステンレススチールは、製造や食品加工の際に一般に使用されるハイグレード(高品質)のステンレススチールです。

健康への安全性

  • 悪い影響はなく,効果の低減も起こらないと考えられた
    • 当社およびモデルナ社が医療・安全性上の評価を行った結果、モデルナ社製ワクチン薬液内にステンレススチールがごく少量存在したとしても、被接種者の健康・安全に過度のリスクをもたらすことはなく、また、ワクチンのベネフィット・リスク評価に悪影響を及ぼすことはありません。

  • 注射針の穴を通るレベルなら尚更に平気だとみられる
    • 注射針を通過できる大きさの粒子状金属が仮に筋肉内に注入されてしまった場合、接種された局所における反応をひきおこす可能性がありますが、注射部位以外での副反応を起こす可能性は低いと考えられています。ステンレススチールは心臓の人工弁や関節置換、金属製の縫合糸やステープルなどの医療機器に用いられています。このことから、当該ロットで見つかったきわめて小さな粒子状金属が仮に筋肉内に注入された場合でも、医療上のリスクが増大する可能性は低いと考えられます。 

2件の死亡事例に対する考え方

  • あくまで偶発的だと考えられる
    • また後で正式に調査するけどね
    • 現時点では、これらの死亡事例とモデルナ社製ワクチン(ロット番号3004734)接種の因果関係があることは確認されていません。現在のところ相互の関係なく偶発的に生じたものと考えられます。今後、因果関係の有無に関する正式な調査を実施していくことが重要と考えます。両死亡事例の調査は、最優先事項として緊急性および透明性をもって誠実に進められています。

今後の対応

  • 9月2日(木)から対象の3つのロットを全て回収
    • やっぱり回収されてなかったんですねコレ…
  • ロビは再発防止措置を実施

ROVI社の調査によると、この製造上の不具合は、現在使用を見合わせている3つのロットに限定されたものです。再発防止策として、ROVI社は次の措置を実施しました。
全ての製造ラインの目視による再確認
製造ライン切り替え時の標準業務手順書の改善
内部プロセス管理として、自動目視検査実施時の適切な限度値の設定
当社は、この度の結果速報を受け、厚生労働省と協議し、使用を見合わせた3つのロット(ロット番号3004667、3004734、3004956)につき、9月2日より自主回収に着手します。グローバルの製造販売元であるモデルナ社も、この判断を支持しています。

厚労省によるリリース

www.mhlw.go.jp

調査主体組織

  • モデルナ
    • 令和3年9月1日、モデルナ社による調査の結果、

  • えっつまり厚労省に報告したのはモデルナってことになってるのか…?

調査内容

大体さっきと同じ…?

  • 一部のロット(ロット番号3004667)に混入していた異物

異物に対する初期評価

物質特定の結果

  • 製造機器の破片
    • 製造機器の組立て時の不具合により混入したステンレスの破片であったことが分かりました。

  • 医療機器に利用されているもの
    • このステンレスは心臓のペースメーカーやインプラントなどの医療機器にも使用されているもので、

健康への安全性

  • 体内でアレルギーを引き起こす可能性は低い
    • 仮に体内に入ったとしても、アレルギーの誘因となる可能性は低いとされています。

  • 薬液内でも溶解しない
    • また、このステンレスが仮にワクチン薬液内に混入したとしても、溶け出す等の恐れは少なく、

  • 有効性は落ちないし(副次的ば効果も含めて?)安全性も下がらない
    • ワクチン自体の有効性・安全性への影響はありません。

  • そもそも目視で確認している(ので体内に入ることはない)
    • ワクチンは使用前に目視で異物がないことを確認することとされていますが、

今後の対応

なお、当該ロットの他、同じ時期に同じ設備で製造されたワクチン(計3ロット)については、すでに使用を見合わせており、企業により自主回収されます。

はい,頑張ってね武田…

「ステンレススチール」について

twitter.com さんによると,

要するに以下の3つの材料がこの話には上がってくる

  • SUS316
    • 切断すると磁性が発生しMRIに悪影響を与えるケースがある
    • 故に体内に入れる医療機器には使われない
  • SUS316L
    • Low Carbon(炭素含有量が少なくなったもの)
    • 耐食性、加工性、オーステナイトの安定性に優れる
      • 故に腐食による金属イオンの溶出は極微量
      • 体内の金属片により医療リスクが増大する可能性は低い
    • 医療機器に使うステンレスとはこれを指す
  • SUS304
    • SUS316Lより耐摩耗性では上手な上に安い
    • またSUS316Lとは異なり磁石に反応する
      • だから製造や食品加工の方面で使用される
      • …ん?

つまり何が問題かというと,

316ステンレススチールは、製造や食品加工の際に一般に使用されるハイグレード(高品質)のステンレススチールです。

(by 武田薬品工業

このステンレスは心臓のペースメーカーやインプラントなどの医療機器にも使用されているもので、

(by 厚生労働省

に違和感…というか矛盾がある

  • そもそも正式名称で表記されていない
  • 武田の言う「製造や食品加工」に「SUS316L」は使われない
    • そのくせして厚労省はちゃんと「医療機器」と回答している
    • しかし厚労省はステンレスの具体的な種類を明言していない
  • 「SUS316L」が本当なら「強磁性があった」という当初の報道とは矛盾する
    • 武田はそれを非公式・未確定・不確実な情報として扱っている(前述通り)
    • SUS304は強磁性なのが尚更に厄介,見事に事前報道と合致してしまうので

突っ込みたいところ

結局のところ混入した異物は何なのか

もうわかんねぇなコレ,信頼性も微妙すぎる,モデルナが何か吹き込んだかロビが適当なことを言ったんじゃないだろうな?

その他で異物混入についての説明

6月に埼玉県で確認された異物混入

news.yahoo.co.jp 埼玉県はなぜロット番号や異物の様子についてを把握していなかったのか? これでは議論や調査の余地もない…

8月に沖縄県で確認された異物混入

www.nikkei.com

  • バイアルに注射針を入れる時に斜めに挿すと,ゴム栓が削られてバイアル内に破片が落下する,これはコアリングと呼ばれる
  • これによって発生した異物だった
  • 注射器内で針の内径よりデカい異物が見つかった?それは注射器に問題がある,よって注射器メーカーが調査することになる

8月に群馬県で確認された異物混入

www.pref.gunma.jp

  • コアリングによって発生した異物だった
  • こういうことまでちゃんと県の公式ページで報道する群馬県は偉い…
    • 沖縄県と埼玉県はゴム栓の件については公式ページではダンマリ)

金属アレルギーによる影響

ステンレスなら鉄とニッケルの合金なので,どのみち鉄とニッケルにアレルギーがあるならやっぱり注意して損はなさそう
ただ上記で挙げた候補の3種類の材料は,いずれも体内でそう簡単には溶解しない上に量も絶対的に少ない上にそもそも筋肉に注射されているので,万が一アレルギー反応が起きてもせいぜい局部的な炎症にとどまるのではないか?という感じはある

金属アレルギー,確かⅣ型の細胞性免疫由来の遅延型っすよね?
イオン化した金属がタンパク質と結合すれば,リンパ球が反応し分化と増殖を行いT細胞が量産されるため,次に再びイオン化した金属が体内に侵入したらそのT細胞にとっては抗原となり,サイトカインの産生と拡散で全身(の表面)で炎症が発生する…って流れっすよね?
いくら金属片が針を通るほどに微細で筋肉に注射されるものだとしても,T細胞が抗原を認識して炎症が発生する前に食細胞に捕食されるから金属アレルギーは起きない,と言える保証はあるんですかね…?なさそうだが劇症化リスクもなさそう

あっちなみに例の金属アレルギーなスポーツマンは一応は該当ロットとは別のロットを接種していたらしいよ!じゃあなんでアナフィラキシー症状が起きたんだよ news.yahoo.co.jp

8月16日(月)以降の空白の10日間の動向についての開示

武田,厚労省,モデルナ,ロビ,EMA,これらがどのような情報の共有を行なったのか,これを開示して欲しい.
情報収集と意思決定がどのような流れで発生したのかを日本国民がちゃんと確認できる環境が必要ではないか?
特に9日間を要した武田について,個人的には時間がかかり過ぎであるような気がする,一社単独の行動とは思えない.

出荷の前にされていたはずの検査で異物混入が判明しなかった理由

まして強磁性を持つ金属なら尚更に探知機に反応しやすいだろうに,なぜロビ社はそれを発見できなかったのか?

ロビの生産ラインを稼働し続けるというEMAの判断を日本が受け入れて良いのか

幸か不幸か・偶然か意図的か,該当ロットの後でメンテナンスをやっていたとは言えど, 体内に直接的に入れる医薬品で異物の混入が発生したとなれば,まずは発覚時点で生産ラインを止めるのが妥当だと思うが, 稼働の継続を許可したEMAの論理展開とそれを認めているモデルナ・武田・厚労省の思考が知りたい.
製薬企業と公的組織の倫理観としてそれは適切なのか,国際企業に対してそのやり方は本当に正しいのか?ここは日本だぞ?

多体間で発生した事案の責任はどこに帰着するのか

例:ワクチン代はどうなるのか

武田が追加で支払う必要があるのか,元締めのモデルナが仲介役として精算してくれるのか,それとも武田がロビを相手に争うことになるのか,そもそも武田と国庫の間でどんなカネの流れが生まれているのか…
これは今後の調査次第かもしれないが,やっぱり注視しなくてはならない.

例:健康被害の賠償はどうなるのか

大前提としてワクチン納入が遅れたという結果は不動であり,それによる損害額はちゃんと算出して請求して欲しい.
金属片の混入と金属アレルギーについての因果関係が明らかになれば,それも損害の算出の対象として扱って欲しい.
ただ購入契約の如何によってはそれすらできない気もする,通知は厚労省が出しているが内容が非公開っぽいので,公開されたデータベースとしての閲覧がしたい,

雑記

きっかけのツイート

全てはここから始まった…

原因についての個人的な見解

マジで大体これに尽きますね…

要するにロビ社は製造ラインの投資をケチったんでしょうね,耐用回数をオーバーしてまでも機械を酷使して,そして実際には金属片の混入にも探知機によってちゃんと把握していたんでしょう,該当ロットが出払った後で大規模メンテナンスをかけたのだって何よりその機械の交換のためです,しかし製造ラインどころか出荷すらも取りやめなかったんだから,こうやってEMAが「イマ問題ないならヨシ!」と言ってしまう,何より後々になってから余剰に生産して不良品を交換させた方が,どう考えても総額で見た時のコストは安上がりですから,製造ラインも出荷も積極的に止める理由がないんですよね,というかどうせスイスからワクチン原液が入ってくるんだから,その流れを止めるだけで大損になってしまう,そういう気持ちもわかるんですよ
しかしね,ここまで状況証拠が揃えば,私の目にはもうロビ社が顧客を舐めてるようにしか見えないんです,医薬品を製造する国際企業がよくそんなやり方をできるよなぁという感じだし,何より日本の政府がそれ許しているとなれば大問題になって当然でしょう,だって当時の機械が残ってる保証もないし,バックに米国の(比較的)大企業がいる中でEMAがどこまで切り込めるかもわからないし,ロビ社の株価は下がったようだがそれで懲りるとも限らない,何より開発元のモデルナ社がどこまでロビ社に入れ込んでいるかすらも不明だし,もう元締めとしてケジメをつけてくれる気もしない,だから関係者の中で落とし前を誰がどう取るかによって日本国民の命が左右されると言っても過言じゃない,だから私は知りたいと思うわけです